田町の職人 02

住宅の建ち並ぶ田町に工房を構える戸田。
時折少し激しい木工切削音が響きますが
町を歩く人、暮らす人にとっても
それが割といつものことのようで
特別驚かれている様子もありません。
切削音自体も長くなく
そのあとは玄能(げんのう=金槌ち)をノミに落とす音や
カンナをひく音などが聞こえてきます。

ちょうど値ごろの家具などでは
手加工は随分と減ってきています。
自分のカンナやノミを持つ家具職人も
随分と少なくなっています。
「ちょうど値ごろ」を作るには、重要なことであるものの
やはりこの手加工道具を準備する音や、使う音
この音の違いで職人は塩梅を少しずつ変えます。

カンナを研ぐと言いますが
ある意味で全身の感覚を研いでいるようにも思えます。
なくなって欲しくないところ、大切なところは
ここだったりするのかなと思いながら
美しい所作を見せていただいてます。